ベアーズ、ペイトリオッツがスーパーボウルへ王手

 ディビジョナルプレーオフの残り2試合が行われ、シカゴ・ベアーズが27対24でシアトル・シーホークスを、ニューイングランド・ペイトリオッツが24対21でサンディエゴ・チャージャーズを下した。この結果、1月21日に行われるカンファレンスちャンピオンシップの組み合わせは、NFCシカゴ・ベアーズニューオリンズ・セインツとなった。ベアーズが勝てば前回スーパーボウルを制覇した1985年シーズン以来、セインツが勝てばチーム史上初のスーパーボウル出場となる。AFCインディアナポリス・コルツニューイングランド・ペイトリオッツの対戦となりコルツが勝てば1970年以来、ペイトリオッツが勝てば2004年以来のスーパーボウルだ。

 ベアーズは第3Qに一度は逆転されるが、第4Qに追いつくとオーバータイムでオールプロKロビー・ゴウルドが49ヤード決勝FGを成功させ熱戦を制した。ベアーズは昨年ディビジョナルプレーオフをホームで戦いながらカロライナ・パンサーズに21対29で敗れた。しかし、今日は1年前の雪辱を見事に果たし1994年以来となるプレーオフ勝利、18年ぶりのカンファレンス決勝進出を果たした。ベアーズのQBレックス・グロスマンは、オーバータイムにKゴウルドFGを導く30ヤードパスを通すなど、パス282ヤード、1TD、1インターセプトをあげ、チームの勝利に貢献した。また、RBトーマス・ジョーンズがラン21回66ヤード、2TDWRバーナード・ベリアンはレシーブ5回105ヤード、1TDを記録している。

 シーホークスRBショーン・アレグザンダーがラン26回108ヤード、1TDとベアーズの強力守備陣相手に奮闘した。だが、ケガ人続出の守備バック陣がWRベリアンに68ヤードTDパスを許すなど、パス攻撃を止められず2年連続スーパーボウル進出の望みが絶たれた。QBマット・ハセルベックもパス33回中18回成功、195ヤード、1TD、1インターセプトに終わり、レギュラーシーズンで10月1日に6対37で敗れた雪辱を果たすことはできなかった。

 ペイトリオッツは第4Q残り5分を切って8点リードを許す苦しい展開だったが、残り1分10秒に新人Kスティーブン・ゴストウスキーの31ヤードFGで勝ち越す。チャージャーズも残り残り8秒にKネイト・キーディングが54ヤードFGを試みるが距離が足りなかった。QBトム・ブレイディは、リーグ1位のサック数を誇るチャージャーズパスラッシュに苦しみ、パス51回中27回成功、280ヤード、2TDも3インターセプトを献上した。しかし、29歳にしてすでにスーパーボウルリングを3個保持する司令塔は勝負所でパスを確実に通してチームを勝利に導き、自身のプレーオフ通算成績を12勝1敗とした。WRジャバー・ギャフニーは、レシーブ10回103ヤード、1TDと先週(レシーブ8回104ヤード)に続きレシーブ100ヤード以上を記録。WRリチェ・コールドウェルは、昨季まで4年間所属した古巣相手にレシーブ7回80ヤード、1TDをあげ、第4Q残り4分36秒に同点へつながるTD捕球、残り2分42秒に決勝FGのお膳立てとなる49ヤードパス捕球とビッグプレーを決めた。

 チャージャーズでは、NFL新記録となるシーズン31TDをあげ、リーグMVPなど数々の個人賞に輝いたRBラデイニアン・トムリンソンがラン23回123ヤード、2TD、レシーブ2回64ヤードとレギュラーシーズンと同様の活躍を披露した。しかし、チーム全体では3インターセプトを奪う一方で1インターセプト、3ファンブルターンオーバーを連発。第4Q残り6分25秒にSマーロン・マクリーインターセプトを奪うもリターンの際にファンブルロスを喫し結果として自陣32ヤードでペイトリオッツに攻撃権を渡すと、そのままペイトリオッツに同点TDを許してしまうなど、凡ミスが目立ち自滅の格好となってしまった。