スティーラーズ、辛くも勝利 スーパーボウルに王手

 現地時間1月15日(土)、NFL 2004シーズンのディビジョナルプレーオフ2試合、ニューヨーク・ジェッツピッツバーグ・スティーラーズセントルイス・ラムズアトランタ・ファルコンズが開催され、スティーラーズファルコンズがそれぞれ勝利をあげ、来週1月23日(日)開催のカンファレンスチャンピオンシップ(決勝)へと駒を進め、スーパーボウル出場へ王手をかけた。

今シーズン15勝1敗とNFL 32チーム中最高の勝率、そしてチーム史上でも最高の戦績でAFCプレーオフの第1シードを決めたスティーラーズは、先週オーバータイム(OT)の末、AFC西地区優勝のサンディエゴ・チャージャーズを下す金星をあげたジェッツと対戦。試合は、スティーラーズ圧倒的優位の前評判とは一転、ジェッツがWRサンタナ・モスの75ヤード・パントリターンTDSSレジー・タングの86ヤード・インターセプトリターンTDなどのビッグプレイでスティーラーズを苦しめる展開に。しかし、17対17の同点で迎えた試合残り2分に大きなドラマが起こる。ジェッツはこの2分間の間に試合を決める2度のFGのチャンスを掴むも、Kダグ・ブライエンがここで47ヤード、43ヤードのFGを立て続けに失敗する大ブレーキ。対するスティーラーズはオーバータイムで手にした33ヤードFGのチャンスをKジェフ・リードが冷静に決め、一度は絶体絶命に追い詰められながらも最後の最後で勝利を拾った。

スティーラーズは1993年シーズンに現ヘッドコーチ、ビル・カウワーが就任して以来、5度目のAFC決勝出場を決めた。過去の4度の戦績は1勝3敗。一方、ジェッツはNFL史上初となる3試合連続のOTに挑んだが、完全に試合のモメンタムを奪われたスティーラーズの勢いを止められず、これでジェッツのスティーラーズ戦の通算成績は2勝16敗となった。

また、もう1試合では、NFCの第2シードとして地元ジョージア・ドームで今シーズンのプレーオフの舞台に立ったファルコンズが、先週の試合でNFC西地区優勝のシーホークスを破るアップセットで勝ち上がってきたラムズと対戦。試合は、ファルコンズがQBマイケル・ヴィックRBウォリック・ダンを中心としたNFL屈指のランオフェンスの大爆発で47対17と圧勝し、波乱のシーズン送ってきたラムズの息の根を止めた。ファルコンズはQBヴィックがまたしても驚異的なスーパーアスリートぶりを発揮。パス成績で、16回中12回のパス成功で82ヤード、2TD、QBレーティング125.5(満点:158.3)をマークしたのに加え、ラン成績でも47ヤードの独走をはじめ8回のキャリーで119ヤードをマークする大車輪の活躍を見せた。ファルコンズのランオフェンスはRBダンもチーム歴代新記録のラン142ヤード、そして2TDをマークするなど、この日、トータル327ヤードにも達した。さらに、PRアレン・ロッサムは3回のリターンで68ヤードTDを含み、平均50.7ヤードの大ブレイク。トータル152ヤードはNFLプレーオフ新記録となった。

ファルコンズはこの勝利によって39年のチーム史上、1998年シーズンに次ぐ2度目のNFC決勝進出を決めた。また、ファルコンズの新人ヘッドコーチ、ジム・モーラ・ジュニアはプレーオフ初出場初勝利。彼の父ジム・モーラNFLで100勝以上の白星をあげているヘッドコーチとして唯一プレーオフで勝ち星がない。

現地時間1月16日(日)にはディビジョナルプレーオフ残り2試合、ミネソタ・ヴァイキングスフィラデルフィア・イーグルスインディアナポリス・コルツニューイングランド・ペイトリオッツが開催され、スティーラーズファルコンズに続き、いよいよスーパーボウル出場を争うベスト4が決定する。