ペイトリオッツ、王者の貫禄 イーグルス、悲願へあと1

 現地時間1月16日(日)、NFL 2004シーズンのディビジョナルプレーオフ2試合、ミネソタ・ヴァイキングスフィラデルフィア・イーグルスインディアナポリス・コルツニューイングランド・ペイトリオッツが開催され、イーグルスペイトリオッツがそれぞれ勝利をあげ、来週1月23日(日)開催のカンファレンスチャンピオンシップ(決勝)へと駒を進め、スーパーボウル出場をかけ、それぞれファルコンズスティーラーズと対戦する。これでここまで勝ち残った4チームはすべてシードチームとなった。

ディビジョナルプレーオフ4試合の中でもベストマッチアップとの呼び声の高かったインディアナポリス・コルツニューイングランド・ペイトリオッツの試合は、激しく雪が降りつける悪天候の中、昨年のスーパーボウル王者ペイトリオッツがQBトム・ブレイディRBコーリー・ディロンを中心に素晴らしいゲーム・コントロールを披露、今シーズンNFL歴代5位の得点力を誇ったコルツのハイパワー・オフェンスを見事に封じ込め、20対3と完勝した。ペイトリオッツのQBブレイディは27回中18回のパス成功で144ヤード、1TD、さらにランでも1TDをマーク、持ち前の冷静な判断力でチームを勝利に導き、これで個人としてトロイ・エイクマンに並ぶNFL歴代1位のプレーオフ7連勝を達成した。また、RBディロンもキャリア8年目で初のプレーオフ出場を果たし、23回のキャリーで144ヤードを獲得するなど大活躍を見せた。一方、2年連続でリーグMVPに輝いたコルツのQBペイトン・マニングだったが、ペイトリオッツのショートパスとランプレーを駆使する巧みな試合運びで思うように攻撃機会を得られず、1シーズン49TDNFL新記録を樹立した男もこの日は1つもTDを奪えなかった。後半だけの数字を見ても、ペイトリオッツの攻撃時間が21分26秒だったのに対してコルツはわずか8分34秒だった。これでマニングペイトリオッツの本拠地マサチューセッツ州フォックスボロでの通算戦績が、昨年の雪のAFCカンファレンスチャンピオンシップ、今年のNFL開幕戦を含め7連敗となった。ペイトリオッツは次週、スティーラーズの地元ハインツ・フィールドに乗り込み、4年間で3度目のスーパーボウル出場を狙う。

プレーオフ出場を決めたシーズン後半戦から約1ヶ月近く主力選手を温存させてプレーオフに臨んだイーグルスは、先週グリーンベイ・パッカーズを破り勝ち上がってきたヴァイキングスと対戦。試合は、イーグルスがエースターゲットのWRテレール・オーウェンズをケガで欠くも、4年目の新鋭フレディ・ミッチェルが2つのTDをマークするなどビックプレイを連発。また、QBドノヴァン・マクナブRBブライアン・ウェストブルックらの主力選手も終始安定したパフォーマンスを披露し、ヴァイキングスを相手に27対14と快勝、4年連続でのNFCカンファレンスチャンピオンシップ出場を決め、24年ぶりのスーパーボウル出場へあと1勝とした。ヴァイキングスは自慢のオフェンス陣がイーグルスDEジェヴォン・カースLBジェレマイア・トロッターをはじめとするリーグ屈指のディフェンス陣を前に、QBダンテ・カルペッパーが2インターセプト、また、エースWRランディ・モスも3回のレシーヴでわずか51ヤードの獲得に終わるなど沈黙。さらに、ディフェンスでも3回のパスインターフェアで相手に計78ヤードを献上するなど痛いペナルティを重ねて自滅。最後まで試合の流れをつかむことができなかった。勝ったイーグルスは来週、あと一歩と迫りながら3年連続で涙を飲んできた悲願のスーパーボウル出場をかけ、地元リンカーン・ファイナンシャル・フィールドにアトランタ・ファルコンズを迎える。

現地時間1月23日(日)にはカンファレンスチャンピオンシップ2試合、ニューイングランド・ペイトリオッツピッツバーグ・スティーラーズアトランタ・ファルコンズフィラデルフィア・イーグルスが開催され、いよいよAFCNFCそれぞれのチャンピオンが誕生すると同時に、2月6日(日)スーパーボウルの対戦が決定する。