オフシーズン・レビュー「エースRBの大移動」

 CBネイト・クレメンツ攻撃ライン陣の大型契約とともに、リーグを賑わせたのがエースRBの大移動だ。まず、ドラフト前にシカゴ・ベアーズトーマス・ジョーンズニューヨーク・ジェッツに、デンバー・ブロンコスRBテイタム・ベルデトロイト・ライオンズにそれぞれトレード移籍した。そして、大掛かりなRBシャッフルのきっかけとなったのが、クリーブランド・ブラウンズRBジャマール・ルイスが加入したことだ。ルイスがプロ入りから所属していたボルチモア・レイヴンズは、サラリーキャップ削減のためルイスを解雇。チームとしては年俸を下げて再契約するつもりだったが、ルイスは同地区ライバルのブラウンズと契約してしまった。

 その結果として、新しいエースRBの獲得が必要となったレイヴンズは、バッファロー・ビルズが放出を画策していたウィリス・マクゲイヒーをトレードで獲得。ルイスを獲得したブラウンズで余剰戦力となっていたルーベン・ドローンズは、ティキ・バーバーの引退により即戦力RBを求めていたニューヨーク・ジャイアンツがトレードで得た。また、ベルを放出していたブロンコスは、タイタンズと契約見直しに合意せず放出されていたトラヴィス・ヘンリーと契約する。そして、グリーンベイ・パッカーズからFAとなっていたアーマン・グリーンは、ヒューストン・テキサンズに加入した。このように今オフは、実績十分なRBが、相次いで移籍した。果たしてこの中で移籍によって輝きを増した選手、逆に精彩を欠いた選手は誰になるのだろうか。

 

テイタム・ベル(ラン223回1,025ヤード、2TDブロンコス→ライオンズ

トーマス・ジョーンズ(ラン296回1,210ヤード、6TD)ベアーズ→ジェッツ

ジャマール・ルイス(ラン314回1,132ヤード、9TD)レイヴンズ→ブラウンズ

トラヴィス・ヘンリー(ラン270回1,211ヤード、7TDタイタンズブロンコス

ウィリス・マクゲイヒー(ラン259回990ヤード、6TD)ビルズ→レイヴンズ

ルーベン・ドローンズ(ラン220回758ヤード、4TDブラウンズジャイアン

アーマン・グリーン(ラン266回1,059ヤード、5TDパッカーズテキサンズ

※()は昨季の成績