ペイトリオッツ時代の到来! スーパーボウルV2達成!

 NFL 2004シーズンのチャンピオンを決する第39回スーパーボウルが、現地時間2月6日(日)、オールテル・スタジアム(フロリダ州ジャクソンビル)で開催され、AFC王者ニューイングランド・ペイトリオッツが78,125の大観衆が見守る中、NFC王者フィラデルフィア・イーグルスを24対21で降し、NFL史上7チーム目となるスーパーボウル連覇を達成した。

 試合は両チーム自慢の強力ディフェンスの奮闘で、序盤から緊迫した接戦を展開。前半は7対7とスーパーボウル史上2度目となる同点で折り返すが、その後は徐々にペイトリオッツが攻勢を仕掛け、第4Q残り8分40秒を残して24対14と10点差でイーグルスを引き離す。イーグルスもここでQBドノヴァン・マクナブが30ヤードTDを決めて3点差に詰め寄るが、残り46秒で手にした最後の攻撃でマクナブの放ったパスは力なくペイトリオッツSSロドニー・ハリソンの手の中へ。この瞬間、試合時間9秒を残して、ペイトリオッツの4年間で3度目となるスーパーボウル制覇が事実上確定した。

 MVPには、スーパーボウル記録となる11回のレシーヴで133ヤードを獲得したペイトリオッツWRディオン・ブランチが初受賞を飾った。元49ers QBジョー・モンタナと並ぶ通算3度目の受賞が期待されたペイトリオッツQBトム・ブレイディは、惜しくもMVP受賞はならなかったものの、33回中23回のパス成功で238ヤード、2TDを獲得。QBレーティングでも110.2を記録するなど素晴らしい活躍でチームの連覇に貢献した。

 一方、イーグルスもエースターゲットWRテレール・オーウェンズが7試合ぶりの復活。ドクターストップを遮り、骨折した右足首にボルトを2本入れたままの出場となったオーウェンスだったが、9回のレシーヴで122ヤードを獲得する超人的なプレイで、スタジアムの大半を埋めたイーグルスファンの期待に応えた。だが、QBドノヴァン・マクナブが、ペイトリオッツが誇る変幻自在のディフェンス陣に翻弄され3つのインターセプトを献上。3TDは決めたもののチームを初のスーパーボウル制覇に導くことはできなかった。イーグルスはこれで39回のスーパーボウルの歴史を含め、NFLタイトルから45年間遠ざかった。3年連続NFCカンファレンスチャンピオンシップ敗退という屈辱の後に味わった24年ぶりのスーパーボウル出場という歓喜。だが、最後はまたしてもイーグルスにとって悲しいシーズンの終わり方となった。

 一方、最後までイーグルスオフェンスに脅威を与え続けたペイトリオッツのディフェンスではSSロドニー・ハリソンLBテディ・ブルースキーの両ベテランが大暴れ。ハリソンが7タックル、1サック、2インターセプトをマーク、ブルースキーも7タックル、1サック、1インターセプトを記録した。

 年々厳しさを増すNFLサラリーキャップ制度の下でのスーパーボウル連覇という偉業。そして4年間で3度目のスーパーボウル制覇は、1990年代のダラス・カウボーイズに次ぐ史上2チーム目の快挙となる。さらにペイトリオッツは、この勝利によってここ最近でのプレーオフ通算成績を9連勝とし、1960年代に名将ヴィンス・ロンバルディが率いるグリーンベイ・パッカーズが達成したNFL記録にも並んだ。

Dynasty−「王朝」を意味するこの言葉を、この2000年代、ニューイングランド・ペイトリオッツが継承した。