オフシーズン注目ポイント、CAR、CHI

カロライナ・パンサーズ

 大きな失望に終わった2006年だが、パンサーズはかつてチームをスーパーボウルに導いたQBジェイク・デロームに全幅の信頼を置いている。彼らは、今年のドラフトで将来のフランチャイズQBと成り得るブレイディ・クィンを獲得できる全体14位指名権を保持していた。しかし、クィンを指名する代わりにニューヨーク・ジェッツと指名権交換のトレードを行い、クリーブランド・ブラウンズが彼を指名した。

 パンサーズは、ドラフト前にヒューストン・テキサンズから放出された2002年ドラフト全体1位指名のQBデイヴィッド・カーを獲得している。だが、カーはプロ入りしてからテキサンズやほかのNFLチームが、かつて彼に期待していたような実績を残すことはできなかった。チームはカーが自信を取り戻し、戦術を会得するまで少なくとも1年間は控えQBとしてサイドラインに置きたいと考えている。もし、カーがシーズン序盤から登場し、残り試合で先発QBを務めることになった場合、パンサーズはドラフトで将来のフランチャイズQBを指名しなかったことを後悔するだろう。

シカゴ・ベアーズ

 ベアーズは、オフェンスの起爆剤となっていたRBトーマス・ジョーンズをトレードでジェッツに放出した。チームは交換にドラフト2巡指名権を獲得している。2巡という交換条件の内容云々よりも、サラリーキャップ削減のためベアーズはこのトレードを行う必要があったようだ。昨シーズン安定感を欠いていたRBセドリック・ベンソンだが、ジョーンズが移籍したことによりエースRBとしてランの大半を彼が担うことになる。

 LBランス・ブリグズは、チームの中で最も能力の高い選手の1人だが、フランチャイズ選手に指定されたことが不満でホールドアウトを続けている。長期契約を望んでいるブリグズだが、契約の主導権はベアーズが握っている。彼にできるのは、フランチャイズ選手の待遇を受け入れ1年720万ドル(約8億6500万円)でプレーするか、今シーズンを全休するかだ。両者は現在も長期契約に向けての交渉を行っている。しかし、もし何も状況が変わらなかった場合、彼が今季の試合出場を選択したとしても、プレーに集中しこれまでと同じ活躍を見せることができるか、誰にも分からない。もし、彼がシーズン中もホールドアウトを続けたら、ベアーズ守備陣にとって大きな損失となる。