木下、ファルコンズのキャンプ参加決定!

 NFLヨーロッパアムステルダム・アドミラルズに所属していた木下典明立命館大卒/24歳)が、NFLアトランタ・ファルコンズフリーエージェント選手として2年契約を結び、トレーニングキャンプに参加することが4日に決まった。木下がファルコンズの最終ロースターに残ることができれば、日本人初のNFL選手が誕生する。

 夢のNFLの舞台に一歩近づいた木下は記者会見で、「とてもうれしいことだが、これからが勝負。いまからロースターに残らないと意味がないので、日本人として器用なところ、スピードとクイックで自分の持ち味をアピールしたい」とキャンプに向けて抱負を語った。木下はNFLヨーロッパ外国人選手特別枠や、インターナショナル・プラクティス・スクワッド(外国人練習生)枠でなく、日本人として史上初めて米国人選手らと同等の扱いでキャンプに参加する。

 木下はNFLヨーロッパ参戦3年目となった今季、アドミラルズの中心選手として活躍。2TDレシーブを含む23レシーブ、リーグ10位の364ヤードを記録した。さらにPRとしては11回、175ヤード(リーグ2位)、KRとしては26回、604ヤード(同2位)と素晴らしい成績を残し、2年連続でスペシャルチーム部門のオールNFLヨーロッパに選出された。

 NFLヨーロッパでの活躍を受けて今回、木下に接触してきたチームは、ファルコンズニューヨーク・ジャイアンツニューヨーク・ジェッツグリーンベイ・パッカーズの4チーム。ファルコンズを選んだ理由について木下は「QBマイケル・ヴィックという選手は好きだが、最終的にはどこのチームにしようか、自分自身を信じて直感で選んだ」と語っている。

 ファルコンズボビー・ペトリーノ新ヘッドコーチは、木下にWRだけでなく、リターナーとして期待している様子。ヘッドコーチからの祝福を受けた木下は「とてもうれしい。アメリカ人と同じように戦えることをアピールしたい」とコーチの期待に応えたいと語っている。

 子どものころからの憧れであったNFLへのチャンスをついにつかんだ木下は今後、アトランタでトレーニングを行った後、25日にチームに合流。翌26日からスター選手とともに、トレーニングキャンプに参加し、最終53人のロースター入りを目指す。最終ロースターが発表されるのは、現地9月1日。日本人初のNFL選手誕生へ向けて、木下の本格的な挑戦がついに始まる。