NFL、メキシコでレギュラーシーズン戦を開催

 現地時間3月21日(月)、NFLは10月2日(日)にメキシコシティ(メキシコ)において、NFL史上初となる米国外でのレギュラーシーズン戦を開催することを発表した。この試合は、アリゾナ・カーディナルズサンフランシスコ・49ersの対戦で、カーディナルズのホームゲームとして行われる。  カーディナルズはホームで行われる8試合のレギュラーシーズン戦のうち、1試合をメキシコで行うことになる。カーディナルズが本拠地を置くアリゾナ州は、ヒスパニックが人口の25%以上を占めており、チームは近年、彼らに対して積極的にマーケティング活動を進めている。また、昨シーズン終了後には、NFLELで活躍したメキシコ出身のOLローランド・カントゥ選手と契約をするなど、メキシコとのつながりが強まっていた。カントゥ選手は2004シーズンより始まった、NFLELで活躍したナショナルプレーヤー(米国人以外の選手)が、NFLチームにプラクティス・スクワッド(練習生)の一員として帯同できるという新プログラムに選抜され、カーディナルズとともに1シーズンを過ごしたばかりだった。  49ersが海外で試合を行うのは、これが9回目。そのうち、1989年、1995年、そして2002年は、日本で試合を行っている。  メキシコでのNFL人気は高く、1994年8月15日に、ダラス・カウボーイズヒューストン・オイラーズの対戦で行われたアメリカンボウルには、NFL史上最多の112,376人のファンが詰め掛けた。  NFLコミッショナーポール・タグリアブーは、メキシコでのレギュラーシーズン戦開催について、「この試合はメキシコ、ならびに米国内のヒスパニック系コミュニティに、新たな興奮をもたらすものです。また、NFL、そしてフットボールの国際化にとって、歴史的な出来事となることを約束されています」と、コメントしている。  NFLはこの歴史的一戦が、今後、日本、ドイツ、イギリスといった市場でも、レギュラーシーズン戦の開催を検討するための、大きな一歩となることを期待している。  アメリカンボウルは、米国外での人気の拡がりに応えるため、NFLが1986年から世界各国で行ってきたプレシーズン戦。これまでに39試合が行われ、220万人の観客(1試合平均58,345人)が、実際にNFLの迫力を生で体験している。  日本では1989年を皮切りに、東京で11回、大阪で1回、アメリカンボウルを開催している。今年8月6日(土)にも、アメリカンボウルの一環として「NFL TOKYO 2005」が、東京ドームで行われる。この試合には、QBペイトン・マニング率いるインディアナポリス・コルツと、QBマイケル・ヴィック率いるアトランタ・ファルコンズが来日する。なお、大会に関する最新情報は、「NFL TOKYO 2005公式ウェブサイト」(NFLTOKYO2005.com)に随時掲載している。